世界中で人口密度が高くなりすぎて、戦争もできなくなった。とにかく皆んながひしめきあってスペースがないのだ。誰かひとりが転んだら、全員がもつれあって倒れてしまう。だからって、ねえ。提督。わたしの頬っぺに鼻を押しつけながら敬礼しないでくれる?
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久しぶり!
(絶句)
狂言綺語註釈隊の隊長は、ほんの半月前、知っていた人と同じ女性とは思えず、「冥土イン野蛮」と「猿のお尻は真っ赤っか旗めく空のとうがらし」の間に広がる泥の海に言葉の橋を架け渡し、すっくと立って曰わく、
「きまぐれ障子は浅葱色。藍の風鈴。ヤマカガシ。軒端に垂れてゆれている」
僕はだんまり。頭の中の泥沼に裸の小人を泳がせる。なにしろ彼女はこの夏の全熱量を集めたほどにも眩しくて。
「銀の雲には金の蜘蛛。しぶき硝子の緋の投網」
それでも、小人にはしっぽがある。とらぬ狸の化かし合い。
寄せては返す嘘の浪。岸の浪。遠い浪。浪また浪の八重垣にたたなづく。
出演御礼奉ります。その心は。
一年間続く夏休み。
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