選考会議を読むと東雅夫選ベスト20に選ばれてましたよ。
死ぬほどうれしい!
文豪怪談の夢と幽霊というコンセプトがモロ好みだったので、その流れを汲むものをぜひ送りたかったのだ。
現実のリアリティは無理としても夢のリアリティは手に入れたいものだ、とつねづね考えていたけれど……
そっか。怖くないか。
今回は結構怖さを追求したつもりなのだが、やはり理屈で攻めるからだめなのか?
雰囲気で攻めるのは、確かに鏡花はぞっとするけど、ほわほわもくもくと言葉の雲を拡げていって、稲光の紐でぱっと縛って袋詰め、その袋を一息で裏返すような、あの一瞬の切り替えし、転調の妙は、誰にも真似ができない。
百けんのもたらす不気味さは、抑えて抑えて潮が引いて、引いた後の空隙に何かしらを呼び込むところにあるので、単純に怖いのとはちょっと違う。
だいたい超一流と比べて同程度にできないから諦めて別のやり方を、という姿勢が良くないのだけどな。
よく書けているけど怖くない。怪談じゃない、というのはあれか。インテルやレアルのモウリーニョはそりゃ強いし、勝つには勝つけど、チェルシーの時のような快感がない、ってのと同じか。
ドログバもいないしね。
イブラヒモビッチもクリロナもいい選手だけどタイプが違う。
素材と料理法。突出したものは両方が合致しないと生まれないということで。