応募作を選んでら同工異曲だったんで、これを外しあっちを入れて、やっぱり新作出さないと始まらんな。というわけで書き始める。日付が変わる頃になると調子が出てくる。
こういう時こそ、未完成のまま放置されていた無数の作品が一挙に完成させられるものだが、あっちこっちに書き散らかしたせいか行方不明のもの多数。
探しつつ、選びつつ、同時に思いついた二つのことを忘れないうちに半行ずつ交互に書き記す。
というわけで十数篇の超短編を次から次へ、飛び移りながら書き進めると、完成する前に締め切りは過ぎる。
ワンパターンなのは仕方がない。面白いと感じるものはごく限られている。一人の人間がやることだし。ワンパターンから脱出しようとして駄目になった作者は数えきれない、と考えて自分を慰める。取材して、調査しても、興味がわかなければ無味乾燥なものしかできないし、そもそも能力的な問題で不可能なことが多すぎる。
にしてもネタが被っている。新作も、選んだやつも、構造が同じだ。
特に一行超短編は、自分の知らないことを書かなければならないので難しい。知っていることを約めて書いたのではただのひねりの効いた一句になってしまう。
文章はますます混沌として、混沌どうし似通ってくる。コスモスよりはカオスが好みなのでそれはいいんだけど、全くもって選びづらい。
選ぶとは世界を構築することだ。ところが僕は当て所なく世界をさまようのが好きなのだ。国境を定め、王国を打ち立てる気なんてさらさらない(考え方は人それぞれ、色々あるだろうが、間違いなく、最悪なのは自己顕示欲を発揮することだ。この期に及んで自己の世界を表現されては退屈でやりきれない)。
やっぱり送らなかったグループの方がまだましだった気がしないでもない。どっちにしても締め切り過ぎてるんで……