2010年02月04日

悪いニュースばかりじゃ気が滅入る

何か好い事はないはないのかと思ったら、「ノベルなび」で空虹さんが大賞を獲られたと今知りました。おめでとうございます。
ご無沙汰しておりますもので、全然気づかずにおりました。てか、ノベルなびのページって激しく重くて、 一度ブルーバックになってPCが落ちてからは億劫で見てないのです。選考結果のページなんてあるのかな? ひょーたんさんも犬のお父さんを受賞されたようでますますめでたい。しかしその他はよくわからない…
いやあ、何か書けるのって羨ましいな。



posted by 不狼児 at 22:44| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

朝青龍引退

だそうで、残念だ。
白鵬との一番は毎度見ごたえがあったのに。

このところ500文字のタイトル競作も四回続けて中途で挫折するくらいで、何もまともに書けず、 そうなると読むのさえ嫌になって選評もできない悪循環。お話の書き方を忘れてしまった。
だもんで、ネタは古いけれど「800字イモノケ」に送った相撲怪談でもアップして、朝青龍引退に捧げたいと思う。

 

          亜細亜の曙

 「花火だ、花火だ」
 子ども達が駆けてゆく。
 夜空に大輪の花が開いて、どーんと地響きと共に空気が鳴ると、あとは闇。
 長い沈滞の夏が過ぎて秋が息絶えれば狼の集う冬が来る。俺はその時が待ち遠しい……今はこの肉体に軟禁状態の俺だが、 薄汚い綱の軛から解き放たれて、嫉妬と怨念にでぶでぶと太った魑魅魍魎の魔の手から逃れ、懐かしい故里へ帰ることができるだろう。
 ありあまる俺の力は自分の幸せをつかむためのものじゃない。敵を打ち倒すためだけにあるのだ! とはいえ、 数多の弱い怪獣達を倒してきた俺も今は憔悴しきっている。
 夜毎、図体ばかりでかくて心のない風船力士どもの亡霊が悪夢の中でひしめき合って、ジリジリジリジリジリジリジと包囲を狭め、 欲惚けの餓鬼を眷属に、卑劣な手段で俺の精神と肉体を責め苛むからだ。姑息な不人気力士北の湖敏満の蛆虫で膨れ上がった巨体が、 陰険な旭国斗雄の臭い涎が、弱い犬ほどよく吠える長谷川戡洋に、恥知らずな雑魚鷲羽山佳和、根性と同じほど尻の汚い魁傑将晃、就中、 卑屈で恩知らずな胸糞悪いおべっか使いの朝潮太郎が!
 ああ、俺は確かに弱っているさ。だが奴等には人間の生贄なんてもったいない。 中国製のダンボールで作った操り人形のニセ横綱でも買い与えてやればいい。
 貧相な亡霊どもにはお似合いだ。
 人の弱みにつけこむ奴は、しまいにはご同類の犯罪者の餌食になるってのが落ち。
 俺は去る。俺が去った後には荒野しか残るまい。奴らには生命を支えるだけの力はない。
 白虎の昼、朱雀の夕、玄武の夜を経巡って、朝青龍のごとく日が昇る。明けの明星が薄らぐ空に、一つの光が宇宙へ向かって飛んでいく。 それが俺なんだよ。さらばだ。山ン本五郎左衛門、長らく君が護って来た国もおしまいだ。悲しいけれど、これが真実なんだね。

posted by 不狼児 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする